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予祝のトゥルシーグリーン

2020.01.6

いのちのころもの染めには、共通点があります。



ひとつの染料を作るのに、約20種類ほどの植物を使っています。

お花、葉っぱ、根っこ、果実、種、いのちまるごと◯

ひとつの植物の中にも、たくさんの成分、色素、有機物で成り立っているでしょ。

それが、ひとつの窯で、何十種類も合わさって、混ざり合う。

水を媒体にして、衣に目にみえるもの、目に見えないもの全てを移していく。

いのちのころもの衣には “ゆらぎ” を感じる。と言っていただきます。

それは、化学染料の単一的なものでないから。

色って、光があってはじめてみえるもの。植物の恵みからもらった多様な成分は光に当たると

乱反射をおこし、多面的に見えるそうな。

その複雑さ、こそ、ゆらぎなのかな、と思っています。



カラー:トゥルシーグリーン


家庭の健康と平和を祈り植えられているトゥルシーをメインに災いから守ってくれ、

人々の幸福を願う薬草ハーブたちを多く使用しています。

ミラクルツリー(奇跡の木)と呼ばれるモリンガも加わって、これから起こる奇跡を予祝、前祝いカラーです。






●約20種類のハーブの調合
トゥルシー(ラマ、バナ、クリシュナの3種類)、モリンガ、ターメリック、タマネギの皮、ザクロ、ミロバランなど

トゥルシー



英名ではホーリーバジルと言われている。

インドの伝統医学アーユルヴェーダでは「不老不死の霊薬」とされ、その薬効で人々の心と体を長い間癒してきました。

ヒンドゥー教では女神ラクシュミーの化身とされ、聖なる植物として崇められています。

死神を寄せ付けない植物として家を守る効果があるとされることから、

今でもヒンドゥー教の家や寺院の回りにはたくさんのトゥルシーが植えられ、家庭の健康と平和を祈っている。

このことから「神聖」という花言葉がつけられています。

また、財運をよい縁起のよい植物として、メキシコではポケットに入れて持ち歩くこともあるそうですよ○



呼吸を楽にさせながら咳も和らげることに長けた植物。
精神の安定、ストレスの緩和。

アーユルヴェーダ染めでは、ラーマ、バーナ、クリシュナの3種類を使用します。

モリンガ

「モリンガ」とは、インドを原産とするワサビノキ科の植物。

インド、アフリカ、フィリピン、インドネシアなどの亜熱帯の国々では
古来より薬や美容、健康のために利用されてきました。海外ではその栄養効果の実績と称賛を受けて、
非常に高い注目を浴びています。

モリンガは、その高い栄養から「奇跡の木」や、「生命の木」と呼ばれています。
インドが原産の植物で、私たちは、工房の周りに自生しているモリンガの木から、フレッシュな状態で
染料に使います。

茎・葉・花の部分を使用しています。根は使用しておりません。


ターメリック

インドでは紀元前から医療に使われていました。クルクミンという成分が黄色の染料になります。
インドが原産と言われ、紀元前から栽培されてきたそう。

アーユルヴェーダでももちろんですが、さらに古いシッダ医学でも使われていた大切な薬であったようですね。

アーユルヴェーダ染めでは、ターメリックの肌への効果を大変期待して抽出したエキスを転化させます。
南インドで、紫外線の浸透を防いだり、肌を柔らかくして炎症を鎮める、美肌や吹き出物の緩和、
アレルギーのある敏感な肌の方のために
特に有効とされ日常の女性のお肌ケアに使われています。

ザクロ

果実には種が多いことから、子孫繁栄、豊穣の象徴として大切にされてきました。
栄養分が多く美容やアンチエイジングの効果があることから「女性の果実」とも言われています。

トゥルシーグリーンはこんな風に染めています

工房の周りの自社のファームからモリンガ、トゥルシー、ザクロなどを収穫します。

とれたてのインドアロエベラ。私の身長くらいある巨大なアロエベラはみずみずしい。

他にも、書ききれませんが多種に渡る薬草を使います。シーズンによって代用されたり毎度少しずつレシピが変わります。

薬草を入れて、時間をかけエキスと抽出します。その後、漉す。もちろん手仕事。

その後、さとうきびから作られたシュガーウォーター(発酵させている)につけグリーンを出していく。
素手で作業しても問題ないけれど、一時的に手が黒ずむ。
そんな時は、ミロバランとターメリックパウダーを水に溶き、手のひらをこするとするりと落ちる。
石鹸でゴシゴシ洗っても、手のひらが痛くなるだけだったのに、
天然のものは、ちゃんと自然なもので解決できるようになっているのだ。

今回(2019年秋)、いつもよりもグレー寄りのモスグリーンになったよ。

冒頭にも書いたように

家庭の健康と平和を祈り植えられているトゥルシーをメインに災いから守ってくれ、

人々の幸福を願う薬草ハーブたちを多く使用しています。

ミラクルツリー(奇跡の木)と呼ばれるモリンガも加わって、これから起こる奇跡を予祝、前祝いカラーです。



めでたいトゥルシーカラーは、どんな色とも組み合わせしやすく、相性がいいの。
そして、インナーウェアにすると、色が響きにくいのだ。


展示会では、人気なのよ○写真だと地味やけど😅

いのちのころもが大切にしていること

●作る人、使う人、そして環境、地球にやさしく安全であること
●手仕事を大切にし、モノが生まれる物語を伝えること
●その土地の文化を知り、愛し共に働くこと

これから増えるよね、きっと。