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■育てるタヴォル(お洗濯編)
2023.04.29
手織りタオルとの付き合い方
インドで触った時、その肌触りに感動しました。
素朴で植物そのものといったフィーリングです。
そして、日常の中に手織りタオルを使っていて使い込まれたタオルをみせてもらった。
少し水で濡らせてくれた、
めっちゃ吸うー!
竿にかけておくと、10分もたたないうちにもう乾いていた。
すぐ乾ーく!
日本のじめじめした季節とかにいいやん、雑菌繁殖しないやん!と絶賛した。
ところがどっこい
新しく出来上がったタヴォルを使うと、全然水分を吸わない。
え!
なんで?と聞いてみた。そしたら「何度も洗ったらよく吸うようになる」とのこと。
なんやまた曖昧やな。。と思いながら
インドで何度か手洗いしたけれど、それでも吸水性はよくならない。。
でも彼らの使い倒した、いや使い込まれたタヴォルたちはクタクタですごい吸水力だった。
アーユルヴェーダ染めの最後の工程にガムプロセスがある。ガムとは樹脂のこと。
3種類の樹脂にニームオイルや蒸留水を使って布にエナジーを閉じ込めるという工程だ。
この工程が繊維をコーティングしているのではないか?
と考えた
それを、グルに尋ねてみたがそれは違うという返事だった。
そして教えてもらった
吸水力について考える
いのちのころもの手織タヴォルは育ててください
正直はじめは、水分を吸いません。。。
コットンってね、綿の繊維の表面はオイル成分で覆われているのです。
天然の油分。
通常、染色するときに精錬で油分を抜きます。しっかり抜かないと吸水性がなくなります。それがタオルやったら致命的です。
油を抜く、しっかり油を抜くとは
《脱脂》《漂白》をするんです。
綿の油分を抜く。強烈な薬剤を使って落とすんだって。
そうすることで吸水性は上がります。
でも油分が抜けるとー---繊維は固くなるので
柔軟剤を使って仕上げるのですって!
強引に引き算して、強引に足し算して、表面だけ手触りのいいものが生まれているのですね。。。
そう思うとベビータオルとか色やプリントいらないから極力そのままでつくってほしいと思います。
それでも吸水性のあるタオルでないとクレームになるでしょうし
消費者はふわふわで吸水力のあるタオルを好むというのも納得、ってか当たり前でしょとも思う。工程知らなかったら。
いのちのころものカディは、オーガニックコットンを使用しています。油分多めです。
でもそのままだと染まりが悪いので(ここまでは同じ考え)
ソープナッツを使って精錬します。ソープナッツとは、天然のサポニン成分をふくむ植物です。
なので強い脱脂能力はありません。染色に必要な分だけ、調和しながら汚れや油分を取り除いています。
そしてアーユルヴェーダ染めをして
手織りしてタヴォルは生まれています。
以上の工程なのです。
時間とハーブだけはうんと使っていますが、薬品1個も使ってないから、、、そのまんまなのです。(´;ω;`)
吸水力のない理由
大きな声では言えませんが、吸水力がないタオル。
これ、機能していませんよね( ̄▽ ̄;)
理由は、タヴォルにコットン本来の油分が残っているのだ。
だから肌触りがいいのです。やっわらかなのです。
でも、吸水力がないんです
でも、脱脂して、ロウを足して、強力洗剤で洗って、柔軟剤を添加したものは使っていくうちに
柔軟剤がおち、脱脂した固い繊維が顔を見せます。そしてそれを繕うようにお家でも柔軟剤を使うの?
安心してください。育ちます!
でも、、、水を吸わないならタオルとしては、、、
安心してください♡育ててくれたらある時からめっちゃ吸うようになります!!
使い込みながら自然と油分が抜け、吸水性もでてきて綿の繊維も馴染んできてくったり愛着もわいてくる。
脱脂された綿ちゃんが顔をだすこともありません。
ガシガシばさばさにはならないから柔軟剤も必要ないよ。
殺菌、抗菌の合成洗剤?それは大丈夫!すぐ乾くから!! 抗菌成分のあるハーブで染めているし、もっと植物の力を信じて!
ざぶざぶ洗ってください
コットンはとっても丈夫です。洗えば洗うほどにくったりと柔らかく馴染んできます。
はじめのうちは吸いにくいなぁと思われるかもしれませんが、育てるような気持ちでお使いください。
そして、気を付けていただきたいのが最初は水だけで洗ってください。
洗濯洗剤や柔軟剤は使わないこと。
柔軟剤はお控えください
柔軟剤はタオルをふわふわにさせる必須アイテムだと思われがちですが、タオルの生地を柔らかくしているのではなくタオルの繊維を油分でコーティングしているだけなのです。柔軟剤を使うと吸水性もダウンします。
吸水性を求めるなら柔軟剤はおすすめしません。
一般的な家庭用の柔軟剤には「陽イオン界面活性剤」が入っています。その成分によって薄い油膜が覆うような形で仕上がります。
その油膜ですべりがよく感じ結果柔らかい手触りとなる。
でも油膜ということは水を弾くという結果になる。タオルとしては吸水性が落ちるってわけだな。
アーユルヴェーダ染めでは、染色前の処理、染色、色の定着までのすべての工程を大変大切にしています。
それは、大切なカラダ、イノチに触れるものだから。
なので合成洗剤や柔軟剤、芳香剤などは使わないでお洗濯が相性がいいのではないかと考えています。
赤ちゃんが口に入れても安全であること、それを念頭に置いて作っています。
使い込むごとに柔らかく育つ
織り手もやさしさが織り込まれた手触りをぜひ感じてください♡